高島屋の外商ブラックカードは、富裕層だけが持てる特別なクレジットカードです。一般のカードとは格が違うこのカードを手に入れるには、どのような条件が必要なのでしょうか。
実は年収1000万円あっても、必ず作れるわけではありません。高島屋での実際の買い物実績や、外商担当者からの招待が重要になってくるのです。
この記事では、外商ブラックカードの入手方法から審査の難易度まで、具体的な手順を詳しく解説します。富裕層向けのステータスカードに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
高島屋外商ブラックカードとは?普通のカードとの違い
高島屋の外商ブラックカードは、同店の最上級クレジットカードです。正式名称は「タカシマヤカード<プレミアム>」といいます。
このカードは招待制で、一般の申込みでは入手できません。高島屋で多額の買い物をする優良顧客だけに発行される、まさに選ばれた人のためのカードなのです。
1. 年収1000万円以上でも持てない理由
「年収が高ければ作れるのでは?」と思う方も多いでしょう。しかし、外商ブラックカードは単純に年収だけでは判断されません。
最も重要なのは、高島屋での実際の利用実績です。年収2000万円の方でも、高島屋を利用していなければカードは発行されません。逆に、年収1000万円程度でも、継続して高額な買い物をしている方には招待が届く可能性があります。
つまり、高島屋との関係性こそが最重要な条件なのです。
2. 年間100万円利用で年会費無料になる仕組み
外商ブラックカードの年会費は11,000円(税込)です。ただし、年間100万円以上利用すると、翌年度の年会費が無料になります。
これは大きなメリットです。たとえば月8万円程度の利用があれば、年間100万円に達します。高級衣料品や贈答品を購入する方なら、それほど難しい金額ではありません。
また、家族カードも1枚目は年会費無料となっており、夫婦で利用すれば条件達成も容易になります。
3. 10%割引の威力はどのくらいお得か
外商ブラックカードの最大の魅力は、高島屋での買い物が最大10%割引になることです。これは一般カードにはない特典です。
たとえば30万円のコートを購入した場合、3万円も安くなります。年間300万円利用すれば、30万円の節約効果があるのです。
ただし、10%割引はすべての商品が対象ではありません。食品やレストラン、一部ブランドは対象外となるため、事前に確認が必要です。
外商ブラックカードを作る3つの条件
外商ブラックカードを作るには、明確な条件があります。これらをクリアしなければ、招待を受けることはできません。
1. 年収1000万円は最低ライン
外商ブラックカードの年収条件は、1000万円以上とされています。これは公式に発表されているわけではありませんが、実際の利用者の多くがこの水準を満たしています。
ただし、年収証明は必須ではありません。職業や勤務先、居住地などから総合的に判断されます。たとえば医師や弁護士、上場企業の役員クラスであれば、年収条件はクリアしていると見なされるでしょう。
自営業の方は、確定申告書の提出を求められる場合があります。
2. 高島屋で年間100万円以上の利用実績
最も重要な条件が、高島屋での利用実績です。年間100万円以上の購入履歴があることが、招待の前提条件となります。
この利用実績は、現金での購入も含まれます。つまり、まだ外商カードを持っていなくても、高島屋で継続的に買い物をしていれば、外商担当者から声をかけられる可能性があるのです。
実際、多くの外商顧客は「気がついたら声をかけられた」というケースが多いのです。
3. 信用情報に問題がないこと
当然ですが、信用情報に問題があるとカード発行はされません。他社での延滞履歴や自己破産などの金融事故があると、どんなに年収が高くても審査に通りません。
過去5年以内に61日以上の延滞がある場合は、まずその記録が消えるまで待つ必要があります。また、複数のカードで延滞を繰り返している場合も、審査通過は困難でしょう。
クレヒス(クレジットヒストリー)を良好に保つことは、外商カード取得の必須条件なのです。
実際の申込み方法は紹介制が基本
外商ブラックカードは完全招待制です。自分から申込むことはできず、必ず紹介や招待を受ける必要があります。
1. 店舗で外商担当者から声をかけられるパターン
最も一般的なのは、高島屋の店舗で外商担当者から直接声をかけられるケースです。これは「スカウト」と呼ばれることもあります。
外商担当者は、高額商品を購入する顧客を常にチェックしています。たとえば50万円以上の商品を購入したり、短期間で複数回の高額購入をしたりすると、担当者から声をかけられる可能性が高まります。
このとき重要なのは、購入時の態度や身なりです。品のある立ち振る舞いや、高級感のある服装は好印象を与えます。
2. 既存の外商顧客からの紹介を受ける方法
すでに外商顧客になっている知人からの紹介も有効な方法です。この場合、紹介者の信用力が重要になります。
紹介者が長年にわたって高島屋を利用している優良顧客であれば、紹介された方の審査も通りやすくなります。ただし、紹介者にも責任が生じるため、よほど信頼関係がある相手でなければ紹介してもらえないでしょう。
また、紹介制度には特典があります。紹介者と被紹介者の両方に、商品券やポイントがプレゼントされることが多いのです。
3. まずはゴールドカードから始める裏技
いきなり外商ブラックカードを狙うのではなく、段階的にステップアップする方法もあります。まずは一般のタカシマヤゴールドカードから始めるのです。
ゴールドカードを継続利用し、年間利用額を増やしていけば、外商部門から招待を受ける可能性が高まります。実際、多くの外商顧客がこのルートを辿っています。
ゴールドカードの年会費は初年度無料、2年目以降は11,000円です。まずはこちらから始めて、実績を積み上げるのも賢い選択でしょう。
審査から発行までの期間と流れ
外商ブラックカードの申込みから発行までには、通常のクレジットカードとは異なる独特の流れがあります。
1. 申込書提出から審査完了まで約2週間
外商担当者から招待を受けると、専用の申込書が渡されます。この申込書は一般のカード申込書とは異なり、より詳細な情報を記入する必要があります。
申込書を提出してから審査完了まで、約2週間程度かかります。この期間中に、在籍確認や信用情報のチェックが行われます。
審査結果は外商担当者から直接連絡があります。電話での連絡が一般的ですが、重要な顧客の場合は直接店舗で説明を受けることもあります。
2. 在籍確認や年収証明の準備
審査過程では、勤務先への在籍確認が行われます。ただし、これは形式的なもので、「カード申込みの確認」程度の簡単な内容です。
年収証明については、給与所得者の場合は源泉徴収票、自営業の場合は確定申告書の提出を求められることがあります。ただし、必須ではなく、職業や勤務先によっては省略される場合もあります。
事前に必要書類を準備しておけば、スムーズに審査を進められるでしょう。
3. カード発行後の外商担当者との面談
カード発行後、外商担当者との面談があります。これは単なる手続きではなく、今後のサービス内容や利用方法について詳しく説明を受ける重要な機会です。
面談では、割引率の選択(割引かポイント還元か)や、プライベートサロンの利用方法、配送サービスの詳細などが説明されます。
また、担当者との関係性を築く大切な機会でもあります。良好な関係を保つことで、より手厚いサービスを受けられるようになるのです。
外商ブラックカードの特典は何がすごいのか
外商ブラックカードには、一般カードでは受けられない特別な特典があります。これらの特典こそが、このカードの真の価値といえるでしょう。
1. 最大10%割引またはポイント還元
外商ブラックカードの最大の魅力は、高島屋での買い物が最大10%割引になることです。または、割引の代わりに10%のポイント還元を選ぶこともできます。
割引とポイント還元、どちらがお得かは利用パターンによって異なります。高島屋以外でもよく買い物をする方は、ポイント還元の方が有利な場合があります。逆に、高島屋での買い物が中心の方は、割引の方が分かりやすくお得でしょう。
ただし、すべての商品が10%割引の対象ではありません。食品や一部のブランド品は対象外となるため、購入前に確認が必要です。
2. プライベートサロンの無料利用
外商顧客専用のプライベートサロンを無料で利用できます。これは一般の顧客には開放されていない、まさに特別な空間です。
プライベートサロンでは、ゆったりとした環境で商品を選ぶことができます。混雑した売り場とは異なり、落ち着いて買い物を楽しめるのです。また、専属のスタッフがついて、きめ細かなサービスを受けられます。
特に大切な買い物や贈り物選びの際には、このサロンの存在は大変ありがたいものです。
3. 購入品配送料無料サービス
外商顧客は、購入した商品の配送料が無料になります。これは金額に関係なく、すべての商品が対象です。
たとえば小さなアクセサリーを1つ購入した場合でも、配送料はかかりません。通常なら数百円から千円程度の配送料が毎回無料になるのは、長期的に見ると大きなメリットです。
また、配送時間の指定も柔軟に対応してもらえます。夜遅い時間や休日の配送も、可能な限り要望に応えてもらえるでしょう。
審査に落ちる人の特徴と対策
外商ブラックカードの審査に落ちてしまう方には、いくつかの共通点があります。事前に把握しておけば、対策を立てることができます。
1. 年収は高くても職業で落ちるケース
年収が1000万円を超えていても、職業によっては審査に通らない場合があります。たとえば水商売や風俗業など、収入が不安定とみなされる職業の方は審査が厳しくなります。
また、最近転職したばかりの方も要注意です。高収入でも勤続年数が短いと、収入の安定性に疑問を持たれる可能性があります。
対策としては、勤続年数を重ねてから申込むか、副業収入なども含めて安定した収入基盤をアピールすることが重要です。
2. 高島屋での利用実績が少ない場合
年収条件を満たしていても、高島屋での利用実績が不足していると審査に通りません。外商カードは高島屋の優良顧客に発行されるものだからです。
「他の百貨店では頻繁に買い物している」という方でも、高島屋での実績がなければ意味がありません。まずは高島屋で継続的に買い物をして、実績を積み重ねることが必要です。
最低でも半年間、できれば1年以上の利用履歴があると安心でしょう。
3. 再申込みは6ヶ月後からが鉄則
一度審査に落ちた場合、すぐに再申込みすることはできません。一般的には6ヶ月以上の期間を空ける必要があります。
この期間中に、落ちた原因を分析して改善することが大切です。信用情報に問題があったなら、その解消を待つ。利用実績が不足していたなら、積極的に高島屋で買い物をする、といった対策を講じましょう。
焦って短期間で再申込みしても、審査に通る可能性は低くなってしまいます。
年会費11000円を無料にする使い方
外商ブラックカードの年会費11,000円を実質無料にする方法があります。賢く利用すれば、コストをかけずにステータスカードを持ち続けることができるのです。
1. 年間100万円利用で翌年無料
最も確実な方法は、年間100万円以上の利用実績を作ることです。これにより翌年度の年会費が無料になります。
月割りすると約8万3000円の利用が必要です。衣料品や贈答品、家具などを高島屋で購入すれば、それほど困難な金額ではありません。
特に季節の変わり目やセール期間を狙って計画的に買い物をすれば、効率よく利用額を増やせるでしょう。
2. 割引タイプとポイントタイプどちらがお得か
外商ブラックカードでは、10%割引かポイント還元かを選択できます。どちらがお得かは、利用パターンによって異なります。
利用パターン | おすすめタイプ | 理由 |
---|---|---|
高島屋中心の買い物 | 割引タイプ | その場で値引きされるためお得感が高い |
他店舗も多用 | ポイントタイプ | 貯まったポイントを他で使える |
高額商品購入 | 割引タイプ | 大きな金額の節約効果を実感できる |
たとえば年間200万円を高島屋で利用する場合、割引タイプなら20万円の節約効果があります。これは年会費の約18倍の価値です。
3. 駐車場無料特典の活用法
外商顧客は、高島屋の駐車場を無料で利用できます。これは意外と大きなメリットです。
都心部の百貨店では、駐車料金が1時間500円程度かかることも珍しくありません。月に4回程度買い物に行くなら、それだけで月2000円、年間24,000円の節約になります。
この特典だけでも、年会費の2倍以上の価値があることになります。車で買い物に行く方には、非常にお得な特典といえるでしょう。
まとめ
高島屋の外商ブラックカードは、年収1000万円以上と高島屋での年間100万円以上の利用実績があれば取得可能性が高まります。ただし完全招待制のため、まずは店舗での継続的な買い物が重要です。
審査から発行まで約2週間かかり、10%割引やプライベートサロン利用などの特典が受けられます。年間100万円以上利用すれば年会費も実質無料となるため、高島屋を頻繁に利用する富裕層には大変メリットの大きいカードです。
