燃費の良いスポーツカーを探している人にとって、走りの楽しさと経済性の両立は大きな悩みどころです。従来のスポーツカーは「燃費が悪い」というイメージがありましたが、最近の技術進歩により状況は大きく変わっています。
実際に2025年現在では、リッター20km近い燃費を実現するスポーツカーも登場しており、日常使いでも安心して乗れるモデルが増えています。今回は燃費性能に優れたスポーツカー15車種を、実際のWLTCモード燃費データとともに詳しく紹介していきます。
購入を検討している人も、将来的に興味がある人も、ぜひ参考にしてみてください。
2025年で最も燃費が優秀なスポーツカー15車種を発表
1. ホンダ N-ONE RS(WLTC 21.6km/L)
軽自動車ベースでありながら本格的なスポーツ性能を持つN-ONE RSが、燃費ランキングのトップに輝きました。660ccターボエンジンとCVTの組み合わせで、21.6km/Lという驚異的な数値を実現しています。
コンパクトなボディながら、専用チューニングされたサスペンションとステアリングにより、軽快なハンドリングが楽しめます。価格も200万円以下と手頃で、スポーツカー入門としても最適です。
日常の買い物から週末のドライブまで、あらゆる場面で活躍してくれるでしょう。軽自動車の税制上のメリットも大きく、維持費を抑えながらスポーツドライビングを楽しみたい人にぴったりです。
2. ダイハツ コペン GR SPORT(WLTC 19.2km/L)
オープンカーという特殊な構造でありながら、19.2km/Lという高い燃費性能を誇るコペン GR SPORT。660ccターボエンジンの軽快な走りと、開放感あふれるドライビングが魅力です。
電動ハードトップの開閉機能により、天候や気分に合わせてオープンとクローズを使い分けることができます。GRブランドの本格的なチューニングが施されており、サーキット走行にも対応できる仕上がりです。
2シーターのコンパクトな設計ながら、収納スペースも十分確保されています。特別な日のドライブを演出したい人や、趣味性の高いクルマを求める人におすすめです。
3. トヨタ GRヤリス(WLTC 18.2km/L)
ラリー競技をベースに開発されたGRヤリスは、本格的な4WDスポーツカーでありながら18.2km/Lという実用的な燃費を実現しています。1.6Lターボエンジンと専用4WDシステムの組み合わせが、あらゆる路面で安定した走りを提供します。
カーボンルーフや専用ボディパネルなど、軽量化への徹底したこだわりが燃費向上にも貢献しています。WRCで培った技術がフィードバックされており、公道でもサーキットでも楽しめる仕上がりです。
3ドアハッチバックの実用的なボディ形状により、普段使いでも不便を感じることはありません。本格的なスポーツ性能と日常の使いやすさを両立したい人に最適です。
レクサスブランドの低燃費スポーツモデル
4. レクサス RC300h(WLTC 17.8km/L)
レクサスブランドのスポーツクーペとしては驚異的な17.8km/Lを実現するRC300h。2.5Lエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムが、力強い加速と優れた燃費性能を両立しています。
プレミアムブランドらしい上質な内装と、スポーツカーらしい低重心スタイリングが魅力です。静粛性も高く、長距離ドライブでも疲れにくい設計となっています。
- 2.5L直4エンジン+モーターのハイブリッド
- 最高出力220PS、最大トルク22.5kgf・m
- 価格:約650万円〜
- 充実した安全装備とインフォテインメントシステム
高級感とスポーツ性能を求める人にとって、理想的な選択肢といえるでしょう。
5. レクサス LC500h(WLTC 14.4km/L)
フラッグシップクーペのLC500hは、3.5L V6ハイブリッドで14.4km/Lという燃費を実現しています。大排気量エンジンを搭載したスポーツカーとしては、非常に優秀な数値です。
美しいクーペスタイリングと、レクサス最高峰の内装品質が所有する喜びを満たしてくれます。Multi Stage Hybridシステムにより、エンジンとモーターの協調制御が絶妙で、スムーズかつパワフルな加速を体感できます。
価格は1,300万円台と高額ですが、それに見合う価値を提供してくれるプレミアムスポーツカーです。特別な存在感を求める人におすすめです。
6. レクサス RC F(WLTC 8.5km/L)
5.0L V8自然吸気エンジンを搭載するRC Fは、燃費よりもパフォーマンスを重視したモデルです。それでも8.5km/Lという数値は、同クラスの高性能車としては健闘しています。
最高出力481PSの圧倒的なパワーと、V8エンジン特有の官能的なサウンドが最大の魅力です。トラック走行を想定した本格的なスポーツ装備も充実しており、サーキット走行も楽しめます。
燃費よりも走りの楽しさを最優先したい人や、V8エンジンの魅力を体感したい人に最適です。
手頃な価格で買える高燃費スポーツカー
7. スズキ スイフトスポーツ(WLTC 17.6km/L)
コンパクトスポーツカーの代表格であるスイフトスポーツは、17.6km/Lという優秀な燃費を実現しています。1.4Lターボエンジンの軽快な走りと、キビキビとしたハンドリングが人気の理由です。
価格は200万円台前半と手頃で、スポーツカー初心者にも優しい設定となっています。5ドアハッチバックの実用性も高く、家族がいる人でも安心して選べます。
- 1.4L直噴ターボエンジン
- 最高出力140PS、最大トルク23.4kgf・m
- 車両価格:約220万円〜
- 6MT/6ATの選択が可能
軽量ボディによる軽快な走りと、日常使いでの扱いやすさが魅力です。
8. マツダ ロードスター(WLTC 17.4km/L)
2シーターオープンスポーツカーの代名詞的存在であるロードスターは、17.4km/Lの燃費性能を誇ります。1.5L自然吸気エンジンとライトウェイトスポーツの哲学が、燃費と楽しさを高次元で両立させています。
人馬一体の走りを追求したシャシー設計により、ドライバーとクルマが一体となる感覚を味わえます。ソフトトップとRFの2つのボディタイプから選べるのも魅力です。
純粋にドライビングを楽しみたい人や、週末のドライブを特別な時間にしたい人におすすめです。コンパクトなサイズながら、本格的なスポーツカーとしての性能を持っています。
9. トヨタ GRスープラ(WLTC 13.1km/L)
BMW Z4との共同開発で生まれたGRスープラは、3.0L直6ターボエンジンで13.1km/Lという燃費を実現しています。本格的なスポーツカーとしては十分に実用的な数値です。
伝統のスープラの名に恥じない動力性能と、現代的な走行安定性を両立させています。2シータークーペの美しいスタイリングも魅力の一つです。
価格は500万円台からと決して安くはありませんが、その価値に見合う走りの楽しさを提供してくれます。本格的なスポーツカーを求める人にぴったりです。
走りを重視したスポーツ系モデル
10. ホンダ シビックタイプR(WLTC 12.5km/L)
FF最速を目指して開発されたシビックタイプRは、2.0Lターボエンジンで12.5km/Lという燃費を達成しています。320PSの高出力でありながら、意外に燃費が良いのが特徴です。
専用開発されたシャシーと空力パーツにより、サーキット走行でも本格的な性能を発揮します。6MTのみの設定で、純粋にドライビングを楽しめる仕様となっています。
5ドアハッチバックの実用性も備えており、日常使いとスポーツ走行を両立したい人におすすめです。世界最高峰のFF車としての地位を確立しています。
11. トヨタ GRカローラ(WLTC 12.4km/L)
GRヤリスの技術をベースに開発されたGRカローラは、1.6Lターボエンジンと4WDシステムで12.4km/Lの燃費を実現しています。より実用的なボディサイズながら、本格的なスポーツ性能を持っています。
ハッチバックとワゴンの2つのボディタイプを用意し、用途に応じて選択できます。WRCで培った技術が惜しみなく投入されており、公道でもその恩恵を感じられます。
家族がいながらもスポーツカーを楽しみたい人や、実用性とスポーツ性能を両立したい人に最適です。
12. スバル BRZ(WLTC 12.0km/L)
水平対向エンジンとFRレイアウトの組み合わせで、12.0km/Lの燃費を実現するBRZ。2.4L自然吸気エンジンの自然なフィーリングと、低重心による優れたハンドリングが魅力です。
トヨタ GR86との兄弟車として開発されており、基本性能は共通しています。スバルらしい水平対向エンジンの特性を活かした、独特の走行フィールを楽しめます。
- 2.4L水平対向4気筒エンジン
- 最高出力235PS、最大トルク25.0kgf・m
- 価格:約370万円〜
- 6MT/6ATの選択が可能
純粋なスポーツドライビングを求める人におすすめです。
本格的なパフォーマンス重視モデル
13. トヨタ GR86(WLTC 12.0km/L)
BRZと共通のプラットフォームを使用するGR86は、同じく12.0km/Lの燃費性能を持っています。トヨタGRブランドらしいスポーツチューニングが施されており、よりシャープな走りが特徴です。
2.4L自然吸気エンジンの線形な加速フィールと、軽量ボディによる俊敏な動きが楽しめます。価格も300万円台と手頃で、本格的なスポーツカーとしてはコストパフォーマンスに優れています。
サーキット走行からストリートまで、幅広いシーンで活躍してくれます。スポーツカーの醍醐味を味わいたい人に最適です。
14. 日産 フェアレディZ(WLTC 10.2km/L)
復活した新型フェアレディZは、3.0L V6ツインターボで10.2km/Lの燃費を実現しています。400PSを超える高出力でありながら、実用的な燃費性能を両立させています。
伝統のZの血統を受け継ぎながら、最新の技術で生まれ変わったスポーツカーです。美しいクーペスタイリングと、パワフルな動力性能が魅力です。
価格は500万円台からとプレミアムな設定ですが、その価値に見合う満足感を提供してくれます。日産スポーツカーの代表格として、多くのファンを魅了し続けています。
15. 日産 GT-R 2024年モデル(WLTC 7.8km/L)
スーパーカーとして位置づけられるGT-Rは、3.8L V6ツインターボで7.8km/Lという燃費を記録しています。600PS近い出力を考えれば、驚異的な数値といえるでしょう。
ATTESA E-TS Pro 4WDシステムと、最新の電子制御技術により、あらゆる条件で安定した走りを実現しています。価格は1,000万円を超えますが、世界最高峰のスーパーカーとしての価値を提供します。
究極のパフォーマンスを求める人や、特別な存在感を重視する人におすすめです。日本が誇る技術力の結晶といえる一台です。
燃費の良いスポーツカーを選ぶ時の重要ポイント
ハイブリッドシステム搭載車種が燃費で圧倒的有利
スポーツカーで優秀な燃費を実現するには、ハイブリッドシステムの恩恵が非常に大きくなっています。レクサスRC300hのように、モーターアシストによって加速性能と燃費性能を両立できるからです。
従来のスポーツカーでは難しかった低回転域での力強さを、モーターが補完してくれます。そのため、エンジンの負担が軽減され、結果的に燃費向上につながっています。
今後もこの傾向は続くと予想され、スポーツカー選びでハイブリッド車は重要な選択肢になってきます。環境性能を重視する人には特におすすめです。
軽自動車ベースのスポーツカーが最高燃費を実現
N-ONE RSやコペンのように、軽自動車をベースとしたスポーツカーが燃費ランキングの上位を独占しています。これは車両重量の軽さと、660ccという小排気量エンジンの効果です。
軽量ボディは燃費だけでなく、俊敏なハンドリングにも貢献しています。小排気量ターボエンジンは、必要な時だけパワーを発揮し、巡航時は燃費を重視した運転が可能です。
維持費の面でも軽自動車の税制上のメリットは大きく、トータルコストを抑えながらスポーツドライビングを楽しめます。
排気量と車両重量が燃費性能に直結する理由
スポーツカーの燃費を左右する最も重要な要素は、エンジン排気量と車両重量の組み合わせです。小さなエンジンで軽いボディを動かす方が、物理的に燃費が良くなるのは当然です。
最近のターボエンジンは小排気量でも十分なパワーを発揮できるため、大排気量自然吸気エンジンよりも燃費面で有利になっています。ダウンサイジングターボの恩恵といえるでしょう。
一方で、走りの楽しさを重視する場合は、多少燃費が悪くても大排気量エンジンの魅力は捨てがたいものがあります。用途と優先順位を明確にして選ぶことが大切です。
2025年スポーツカー燃費のトレンドは?
各メーカーの最新燃費向上技術
2025年現在、各メーカーが燃費向上に向けて様々な技術を投入しています。トヨタのハイブリッド技術、ホンダのi-VTECエンジン、マツダのSKYACTIV技術など、それぞれ独自のアプローチで燃費改善に取り組んでいます。
特に注目すべきは、スポーツカー専用にチューニングされたハイブリッドシステムです。単純に燃費だけを追求するのではなく、スポーツ性能との両立を図った技術開発が進んでいます。
また、軽量化技術の進歩により、カーボンファイバーやアルミニウムを積極的に使用したボディ構造が普及してきました。これらの技術が燃費向上に大きく貢献しています。
スポーツ性能と環境性能を両立する新しい流れ
従来「スポーツカー=燃費が悪い」という常識が、技術の進歩により変わりつつあります。環境規制の厳しさもあり、メーカーは環境性能とスポーツ性能の両立を真剣に追求しています。
電動化技術の発達により、モーターによる瞬発力とエンジンによる持続力を組み合わせた新しいスポーツカーが生まれています。これまでにない走行フィールを体験できるようになりました。
今後は完全電動のスポーツカーも増えてくると予想されます。Tesla Roadsterのような高性能EVスポーツカーが、新たなジャンルを確立する可能性があります。
購入前に確認したい燃費以外の維持費情報
スポーツカーを選ぶ際は、燃費だけでなく総合的な維持費を考慮することが重要です。自動車税、車検費用、保険料、タイヤ代など、様々な費用がかかります。
費用項目 | 軽スポーツカー | コンパクトスポーツ | プレミアムスポーツ |
---|---|---|---|
自動車税(年額) | 10,800円 | 34,500円〜 | 58,000円〜 |
車検費用(2年) | 約8万円 | 約12万円 | 約20万円 |
任意保険(年額) | 約8万円 | 約12万円 | 約20万円 |
タイヤ代(4本) | 約6万円 | 約10万円 | 約30万円 |
特にハイパフォーマンス車は、専用タイヤや特殊部品の交換費用が高額になる傾向があります。購入前にディーラーで詳細な維持費を確認しておくことをおすすめします。
まとめ
2025年の燃費が良いスポーツカーランキングを見ると、技術の進歩により従来の常識が大きく変わったことがわかります。軽自動車ベースのスポーツカーが20km/Lを超える燃費を実現し、ハイブリッドスポーツカーも実用的な燃費性能を提供しています。
選択の際は自分の優先順位を明確にすることが大切です。燃費を最重視するなら軽スポーツカー、バランスを求めるならハイブリッド車、純粋な走りを求めるなら自然吸気エンジン車といった具合に、目的に応じて選ぶことをおすすめします。
スポーツカーでも燃費を気にする時代になりましたが、それでも走る楽しさは決して損なわれていません。むしろ技術の進歩により、より洗練された走りを楽しめるようになったといえるでしょう。
自分のライフスタイルに合ったスポーツカーを選んで、燃費を気にすることなく思い切りドライビングを楽しんでください。きっと素晴らしいカーライフが待っているはずです。